作山氏:京都芸術大学附属高等学校は、学校法人瓜生山学園という法人に属しています。ユニークな学園であり、保育園から、日本語学校、高校、専門学校、大学、大学院、そして通信教育課程に至るまで、1歳から90代までのあらゆる世代が学べる教育機関です。現在、学園全体で約2万4,000人が学んでいます。
学園の根底には「藝術立国」という理念があります。これは芸術を通じて社会貢献できる人材を育て、世界平和に貢献しようという思いです。芸術を学ぶことが目的ではなく、芸術的な視点を持って社会と関わることが重視されているという点で、本質的かつ他校にはない独自性のある教育理念だと感じています。

(京都芸術大学附属高校 公式サイトより)
京都芸術大学附属高校自体は2019年に開設されました。「京都芸術大学附属」という名称から、美術や音楽といった専門教育を行う高校を想像されることも多いのですが、本校はあくまで「普通科」の通信制高校です。
ただし、一般的な普通科と大きく異なるのは、芸術を「技能」ではなく「思考のOS」として位置づけている点にあります。
本校における芸術とは、作品を制作することそのものではなく、物事を多角的に捉え、自分なりの問いを立て、試行錯誤しながら表現し、他者と共有するまでの一連の思考プロセスを指します。こうした芸術的な態度を、学びのベースとして重視しています。
そのため、国語や社会といった一般教科においても、知識の習得にとどまらず、「なぜそう考えたのか」「別の見方はできないか」といった問いを重ねる対話型・探究型の学びが取り入れられています。芸術大学の教育思想を背景に持つ附属校だからこそ、教科横断的に創造性や表現力を育む教育が可能になっています。
こうした教育姿勢のもと、通信制高校でありながら、本校の進路決定率は93.3%(2024年度実績)と高い水準を維持しています。
作山氏:じぶんみらい科は、2025年春にスタートした、全国から生徒を受け入れるオンライン型の学科です。週3日登校する従来のコースとは異なり、年間2回、各4日間のスクーリングを除き、学びの大半をオンラインで完結させる形態をとっています。
この学科が生まれた背景には、「通信制高校とは本来、どのような学びの場であるべきか」という根源的な問いがありました。
私たちはこれまで、大学の通信教育課程を通じて、場所や年齢に縛られない学びの可能性を追求してきました。その中で見えてきたのが、物理的な制約が外れたとき、人はより主体的に学びと向き合えるという実感です。
この知見を高校教育にも本格的に展開できないか。その問いから生まれたのが、じぶんみらい科です。全国を対象とした学びの場づくりは、単なるオンライン化ではなく、「学びの在り方そのもの」を問い直す挑戦だと捉えています。

私たちは、最初から「これが正解だ」と言えるような特徴や差別化ポイントを持っていたわけではありません。世の中には、全国にたくさんの拠点があって、通いやすさや安心感を大切にしている通信制高校もあります。身近な場所で学べることが、心の支えになる人もたくさんいると思います。
その一方で、私たちは「学びは教室の中に留まらない」というコンセプトを立てています。それは、特別な場所に行かなくても、日々の暮らしの中に学びはある、という考え方です。
机に向かう教室だけが学びの場ではなく、自分の部屋や窓から見える空、家の近くの道や、何気ない毎日の出来事も、立派な学びの入り口になります。自分が今いる場所から、少しずつ世界とつながっていけたらいい。そんな思いがあります。
遠回りに見える道や、ふと気になったこと、好きで続けていることも、大切な学びだと伝えていきたいと思っています。最近、あるホームルームで「自分の推しを紹介してみよう」という声かけがあったそうです。こうした取り組みは、無理に型にはめるのではなく、一人ひとりの「好き」や「関心」から学びを育てていく、やさしい学びの形だと感じています。

(作山 朋之氏 京都芸術大学附属高等学校 入学広報担当)
作山氏:普通科の生徒募集においては、特別なマーケティングや広報活動はしてきませんでした。関西圏である程度の知名度もあり、毎年200名程度の生徒が安定的に集まっていたため、Excelを使って手作業で情報管理していました。メールも一斉送信という状態で、いわばアナログの域を出ていなかったのです。
しかし、ターゲットが日本全国となるじぶんみらい科では事情がまったく異なります。これまでのように近隣の中学校や保護者との関係性だけでは十分な数の生徒を集められません。全国から関心を持ってもらい、情報を届け、興味を引き、ナーチャリングしていく必要があります。
そのためには、親や子どもの情報を一元管理するCRMの導入を避けては通れませんでした。
私自身、大学の通信教育課程でデジタルマーケティングやCRMを活用してきた経験があったため、既存のExcel管理に問題を感じていました。とくに新しい取り組みを進めていくには、手間やミスの多い従来の手法では限界がありますし、リテラシーの壁も感じていました。ただし、職員のITスキルが十分ではなく、HubSpotに統合するにも慎重な対応が必要でした。
作山氏:大学の通信教育課程では国産CRMを導入して活用していたのですが、それを使い続けるのか、それとも新たなCRMを導入するのかで迷いました。私が活用していたCRMは比較的安価な価格でしたし、UIも美しく、メールベースの施策に強みがありました。LINE連携も進んでおり、当時の国内市場では良い選択肢だったと思います。

ただ、じぶんみらい科の立ち上げにあたってCRMを再検討する中で、私が大学の通学課程で導入をお勧めしたHubSpotが導入され、うまく軌道に乗っていたことを思い出しました。HubSpotは開発サイクルが非常に早く、実際に使ってみるとその仕様が理にかなっている点が魅力だと思います。
「なぜこのような仕様になっているのか」と感じることがほとんどなく、ITに詳しくない職員でも直感的に理解できる点が魅力でした。CRMの思想がとても明確だとも感じます。中でもライフサイクルステージの考え方は、マーケティング活動を段階的に整理するうえでわかりやすく、その点も大きく評価できますね。国産CRMにはライフサイクルステージという概念がなかったため、設計思想の違いを強く感じました。
他の外資系ツールも検討しましたが、機能が多すぎて価格も高く、BtoBやECに向いている印象でした。マーケティングオートメーション寄りだと、高校の入学募集のように、限られた意思決定機会を前提とするケースでは、やや機能過多だとも感じました。
水野(ハンドレッド):おっしゃる通りで、HubSpotは顧客にとって本当に価値のある情報を、最適なタイミングで届けるというインバウンド思想をベースにしたツールです。マーケティングというと、つい押し付け型のコミュニケーションを想像されがちですが、HubSpotはその逆、つまり情報を与えすぎない、過干渉にならないという考え方で設計されています。
たとえば、資料請求をしてくれた人に対して、「今はまだ検討段階かな」「このタイミングではあまり重い情報は要らないだろう」と判断したら、あえて一歩引いたコミュニケーションを取るべきかもしれません。それが結果的に信頼につながり、相手が自分のタイミングで行動を起こしてくれるようになります。HubSpotは、そうした選ばれるためのマーケティングを支える仕組みが、最初から思想として埋め込まれています。
作山氏:私は常に、その道の専門家が持つ知見をいかに吸収し、自らの血肉にするかという姿勢を重視しています。たとえば、私自身はマーケティングの全領域に精通しているわけではありません。そのため、広告運用をはじめとする戦略的なマーケティング活動においては、あえて外部の支援を仰ぐ体制をとっています。
今回のHubSpot導入においても、最初からプロフェッショナルによる伴走を前提としたプロジェクト推進を決定しました。支援を受けるという行為は、単なる実務の代行を依頼することと同義ではありません。それは、専門家が持つ高度な知識を自組織の資産へと転換する、貴重な学習機会であると捉えています。
コストを投じるのであれば、それを一過性の外注費として消費するのではなく、組織内に確かなナレッジを蓄積させるための投資として機能させなければなりません。
この投資対効果を最大化させるためのパートナー選びにおいて、HubSpotの専門集団を検討した際、100(ハンドレッド)さんが最有力候補となるのは必然でした。豊富な導入実績はもちろん、ダイヤモンドパートナーとして認定されているという客観的な事実。それらを踏まえ、最も信頼に値するだろうと判断したのです。
また、マンパワー的な問題もあります。基本的に少人数体制で導入から運用までを担っているため、自分の手や頭を温存するためにも外部の力を借りています。支援を受けることで、よりマクロな視点を持てたり、新たな課題に気づけたりするのも大きな価値です。目の前のタスクを回すだけでは見えないものが、外部の視点を入れることで浮かび上がってくることは多々あります。
水野(ハンドレッド):作山様が求めていたのは、ただ動くシステムではなく、教育現場で長期的に運用しやすい設計でした。これは一般的な企業の導入とは違った視点が必要であり、レポートまわりの要件は非常に精緻なものでした。
たとえば、以前使っていたCRMでは、マスターデータと履歴データが明確に分かれていて、両者を組み合わせてアウトプットできていました。しかし、HubSpotは基本的に上書き形式のデータ構造で、履歴を参照するにはひと工夫が必要です。この違いに対応するため、作山様から「こういう集計がしたい」「こういう情報は残したい」と具体的なご要望をいただき、それにあわせて必要なプロパティーやワークフローを追加していきました。

(水野 信太郎 株式会社100 シニアHubSpotコンサルタント プロジェクト責任者)
作山氏:最初の頃はスプレッドシートでの管理を提案されたこともありました。ただ、手動更新がメインとなるスプレッドシートでは正確なデータ管理ができません。昨日まで佐藤さんだった人が、今日から鈴木さんになる可能性はあります。属性情報は変化するものであり、データの信頼性を保つにはCRMの中で一貫性を持たせなければいけません。
今では、課題を私から伝えると、水野さんが課題そのものだけではなく、その背景も読み解いたうえで、必要なワークフローを提案してくれています。そのおかげで、「こういう情報を見たい」と思ったときに、基本的にはすぐに取り出せるようになりました。CRMを何種類か使ってきた経験があるからこそ、その構造的な違いを理解したうえで、譲れないポイントを明確に伝えられたことは大きかったです。
作山氏:導入支援においては、HubSpotの基本的な構成から、ライフサイクルステージの設計、プロパティーの定義、ワークフロー構築、フォームやLPの整備に至るまで、幅広い支援をいただきました。
私はもともと大学の通信教育課程でCRMを使っていたので、ある程度の構造や考え方には慣れていましたが、今回は全国の中学生とその保護者が対象のため、これまでの知見がそのまま通用するわけではありませんでした。
つまり、従来の地域密着型の学校説明会とは違い、はじめから遠隔の相手とのコミュニケーションを前提に設計しなければなりませんでした。その中で、水野さんとは「どの情報をいつ届けるべきか」「どのような順番でステージを進めるべきか」というナーチャリングの視点まで踏み込んで、綿密に設計を詰めていきました。
水野(ハンドレッド):今回のプロジェクトでユニークだったのは、親子という関係性をどうCRM上で正しく認識するかという点でした。ビジネス案件では、1アカウント=1顧客という単純な構造で進められますが、教育機関では事情が異なります。
たとえば、資料請求をするのは保護者(親)である一方、学校説明会の申し込みやイベントへの参加登録は、生徒本人(子)が行うことが少なくありません。このとき、親子が別々のメールアドレスや名前で申し込むため、CRM上ではまったく別人として記録されてしまいます。この分断を防ぐには、親と子を1つの世帯単位で認識する仕組みをシステムレベルで設計する必要がありました。
そこで実施したのが、親子の属性情報(姓名・性別・生年月日・電話番号・都道府県など)を照合し、一定条件が一致した場合に親子とみなす仕様の構築です。ただし、同姓同名のケースも多いため、単純な照合では誤認も起こり得ます。そのため、フォームの構成を見直し、親子関係を意図的に紐づけるための項目設計や入力導線の改善もあわせて行いました。
(HubSpot上で親子関係の管理方法)
この仕様により、説明会参加や資料請求などの行動データが親と子それぞれのプロファイルに蓄積されるだけでなく、それらが1つの世帯情報として結びつくようになり、ライフサイクルステージの設計とも整合性が取れるようになっています。
作山氏:一番苦労したのは、レポート関連です。以前使っていた国産CRMでは、マスターと履歴のデータベースが分かれていて、それを自由に組み合わせて出力できました。
しかしHubSpotでは基本的に情報が上書きされていく設計なため、「過去に誰がどのような行動をしたか」「どのメールにいつ反応したか」といった履歴の扱い方に慣れるまでに時間がかかりました。その点については水野さんと綿密に相談しながら、必要なプロパティーを追加し、履歴を保存できるようワークフローで処理する方法に切り替えました。
水野(ハンドレッド):HubSpotは、比較的柔軟にレポートを構築できるCRMです。ただし、その柔軟性を活かすためには、どのようなデータを、どのような切り口で見たいのかを、明確に言語化することが求められます。作山様の場合、最初から明確なレポート像を持っておられ、「こういう項目を、こう分類して、こういう集計軸で見たい」といった具体的なイメージを提示いただけました。私たちはそれを形にする役割を担い、イメージの具現化を進めました。
また、HubSpotにあるデータをそのまま完結させるのではなく、スプレッドシートとの連携も実施しました。資料請求や問い合わせ、学校説明会などの申し込みがあった際に、自動的にHubSpotのデータをスプレッドシートへ出力・反映させる仕組みを構築し、関係者全体で情報を可視化できるようにしました。
作山氏:実のところ私はレポートで見たいデータを伝えただけです。しかし、100さんが設計してくださったワークフローを見ると、複雑で精度が高かったんですね。処理の中には私でも把握しきれないほど細かな設定が施されていて、感動さえ覚えました。
もう一つ印象的だったのは、校内でのITリテラシーの差です。私はどちらかというと、命名規則や分類のロジックに強くこだわるタイプで、プロパティー(項目)名や値の表記一つひとつにも統一性を求めてしまう性格です。しかし、職員の中にはITが得意な方もいれば、苦手な方もいます。その違いを理解したうえで設計や運用を工夫することで、より多くの人が使いやすい仕組みに近づけていけたと感じています。
また、水野さんが一つひとつ丁寧に説明してくださり、私のこだわりにも真摯に向き合ってくれたおかげで、全体の設計を体系的に整えられました。こうした粘り強い支援があったからこそ、今の運用体制が築けていると感じています。
作山氏:現在、少人数で全国規模の生徒募集を担当していますが、体制が整ったことで、安定的に運用できるようになりました。その成果のひとつとして、これまで京都周辺が中心だった説明会への参加者が、関西圏はもちろん、他府県からも増えてきています。そして、Webサイト流入および新規コンタクト獲得が継続的に伸長しており、新設の学科でありながら徐々に認知が広がっていると実感しています。
(京都芸術大学附属高等学校におけるHubSpotダッシュボード画面。入学広報に関わる各種データを一元管理し、施策検討や振り返りに活用※画面は一部抜粋)
作山氏:私はBIツール、とくにTableauの考え方が好きで、全員が同じデータを見て議論することを大切にしています。HubSpotを導入したことで、その状態に一気に近づきました。
Excelでの管理だと、誰かが作ったファイルを見ても「これ、本当に正しいの?」と疑念がつきまとうことが多々ありますよね。情報の更新履歴や出典が曖昧で、人によって見ているデータが違う、つまり“唯一の事実”が存在しない状態に陥りがちです。しかし今は、CRMを開けばそこに事実があります。解釈は人それぞれ違っても、元データは共通で同じものを見ているという安心感。これは大きな変化です。
だからこそ、私はレポートをきちんと整えることに重きを置いてきました。全員が同じ情報を見て、同じ基盤のうえで議論できるようにすることが大切です。教育現場においても、この共通認識が持てることの意義は大きいと感じています。
水野(ハンドレッド):作山様とプロジェクトを推進する中で、常に新たな知識をどん欲に学びたいという姿勢に感銘を受けました。印象的だったのは、運用の中で、AI活用にも関心をお持ちとのことですが、具体的にはどのような活用を想定されていますか?
作山氏:AIというと、自動化や効率化といった「省力化」の文脈で語られることが多いと思います。しかし、私自身はAIを業務を楽にするための道具というよりも、一人ひとりにとって最適な体験を届けるための「個別最適化のツール」だと捉えています。
つまり、ユーザー一人ひとりにとってベストなタイミングで、適切な内容を届ける。それこそが、私が考えるAIの真価です。
たとえばLINEのAI機能をHubSpotと連携した際も、目的は運用者側が楽になるという省力化ではなく、ユーザーの本音を引き出せることでした。人が直接応対すると、どうしても相手も構えてしまいます。しかしAIなら、気軽にちょっとした不安や疑問を投げかけやすいはずです。そこで得られた自然な声を分析すれば、より深いインサイトを得られます。
企業がAIを導入する際、よく人件費削減、効率化といった観点が強調されますが、本質的にはユーザーにとって有益な体験をどう届けるかという視点が重要です。Webサイトを見ていて、自分に関係のない広告ばかり表示されると嫌になりますよね。しかし、それが自分の興味関心に合ったものであれば、体験は大きく変わります。

作山氏:現状の課題として、日々の業務推進に追われ、施策の振り返りや改善のサイクルを十分に回しきれていないという実感を抱いています。今後は、AIを戦略的なパートナーとして組み合わせ、改善サイクルを自律的にサポートしてくれる体制を構築したいと考えています。
具体的には、AIによる示唆や提案に大きな期待を寄せています。たとえば、最適なメール配信タイミングの特定、文章構成の添削、あるいはクリック率を高めるためのボタン配置の検討など、ユーザーの行動ログにもとづいたセグメンテーション分析を含め、AIが能動的に改善案を提示してくれる状態が理想です。
また、運用の高度化に欠かせないA/Bテストについても、現状では工数負担が壁となり、実行を躊躇する場面が少なくありません。開封率やクリック率という結果を眺めるだけで止まってしまうのではなく、AIが「どこをどう変えるべきか」という具体的な施策立案を後押ししてくれれば、心理的なハードルも下がり、より果敢に改善へ取り組めるはずです。
100さんの支援により、今やCRMを開けば必要なデータがすべて揃う環境は整いました。しかし、データを可視化するだけでは、有効な次の一手は見えてきません。蓄積された事実から確かな改善のヒントを導き出すプロセスの自動化と高度化こそが、これからの運用におけるポイントになると考えています。
水野(ハンドレッド):AIによる改善提案は、まさに今、HubSpotが最も注力している領域であり、すでに多くの機能が実装フェーズへと移行しています。配信時間の最適化については、各ユーザーの過去の開封傾向をAIが自動分析し、最もエンゲージメントが高まるタイミングを狙って個別に配信する機能のプロトタイプが動き出しています。正式リリースも間近に迫っており、運用の省力化と効果最大化を両立する強力な武器になるはずです。
また、メールコンテンツの最適化についても、AIエージェントによる評価機能が飛躍的に進化しています。文章のトーン、構成の論理性、さらにはCTAボタンの最適な配置に至るまで、従来は担当者の経験や感覚に頼らざるを得なかった領域に対し、膨大なデータにもとづいた客観的なフィードバックが得られる時代が、すぐそこまで来ています。

(出典:HubSpot社「AIを利用したEメール」)
さらに特筆すべきは、HubSpotが開発を進めている完全パーソナライズ型メールの存在です。これは、従来のセグメント単位の配信とは次元が異なります。受信者一人ひとりに対し、件名や本文、トーン、さらには情報の提示順序までもが自動で最適化され、個別の文脈に即した一通が生成される仕組みです。メール配信そのものがAIによって個別最適化される未来は、もはや遠い理想ではなく、現実の選択肢となりつつあります。
作山氏:AIの進化により、答えをすぐに得られる時代に生きていますが、だからこそ問い続ける力と自ら考え続ける姿勢がますます重要になってきていると思います。
私たちの高校でも対話型授業を重視していますが、これは単なるコミュニケーションスキルを高める教育ではなく、これからの社会において必要不可欠な力を育むための教育方針です。AIに質問を投げて答えを得るだけではなく、AIとの対話を通じて自分の思考を深めていく。あるいは、AIが提示してくれた仮説に対して、自分自身が批判的な視点を持って検討する。そういったメタ認知の姿勢が今後ますます重要になっていくと思います。
作山氏:昨年と同じことを繰り返していては、成長はないというのが私の信条です。そのため、今年も何かしら新しいチャレンジをしていきます。HubSpotやAIの活用もその一環ですが、最終的な目的は教育の質を高めること、そしてより多くの子どもたちに最適な学びを届けることです。
そのために、デジタルの力も、外部パートナーの支援も、自分自身の学びも、すべて惜しまず投資していきたいと考えています。新しいことに挑戦し続ける姿勢こそが、私たち教育者に求められる学び続ける力です。

※記事中の部署名、役職名等は取材時のものです。
ビジネスの成長プラットフォームとしての魅力はもちろん、
HubSpotのインバウンドマーケティングという考え方、
顧客に対する心の寄せ方、ゆるぎなく、そしてやわらかい哲学。
そのすべてに惹かれて、HubSpotのパートナー、
エキスパートとして取り組んでいます。
HubSpotのこと、マーケティング設計・運用、
組織の構築など、どんなことでもお問い合わせください。